営業許可を受けた後にお店の構造や内装を変更する場合は、警察に届出や申請を行う必要があります。
許可を受けたからといって勝手にお店の設備や内装を変更をすることは、一定の場合を除いてできません。
事後に変更届を提出すれば足りるのか、事前に承認を得る必要があったのかなど、知らずに無承認変更という重い罪に問われる可能性もあります。

変更届と変更承認申請

風営法上ではお店の構造や名称などの変更を行った場合は公安委員会(警察)に変更届変更承認申請をすることとなっています。
例えば家具や照明設備の交換など軽微な変更は変更届を、客室の床面積が変わったりする大きな構造変更の場合は変更承認申請が必要となります。

変更届

変更届とは営業所において軽微な変更を行った後に必要となる届出のことです。
変更のあった日から1ヵ月(変更内容が防音、照明、音響設備の場合は10日)以内に提出しなければなりません。お店の営業を止める必要はありません。

変更のあった日から10日以内に届出が必要なもの

・照明・音響・防音設備の変更
・ゲームセンターや雀荘のゲーム機や卓の変更
・営業者、管理者の氏名(改姓・改名)や住所の変更
・営業所の名称や住所(ビル名や住居の表示)の変更

※営業者そのものや住所(移転など)の変更となった場合は許可を取り直すことになります

変更のあった日から20日以内に届出が必要なもの

・法人の代表者や役員の変更
・法人の役員の名称(改姓・改名)や住所の変更
・法人の住所や社名の変更

※法人の場合は役員や住所に変更があっても法人自体に許可がでているため、新たな許可を受ける必要はありません。

変更のあった日から1ヵ月以内に届出が必要なもの

・営業所の小規模な修繕・模様替え

※家具や棚の入替など営業所の床面積や仕切りに影響がない程度のもの

改正健康増進法

健康増進法の改正に伴い、店内に喫煙所を設置するケースが増えています。
本来であれば変更承認申請が必要な工事となるのですが、下記の3つ要件のすべてに該当すれば変更届でかまわないという警察庁からの通知がありました。

  1. 喫煙専用室等を仕切る壁等について、同室の内部が同室の外部から容易に見通すことができるものである
    (無色透明な壁を使用して、地上から1m以上の部分が見通せるようにする)
  2. 喫煙専用室等の設置及び利用により客室内部の見通しを妨げるおそれのないこと
    (店舗の四隅などであれば問題ないが、それ以外の部分の場合は要相談)
  3. 喫煙専用室等の設置が、健康増進法の施行に伴うものであること

この3つの要件に合致させようとすると、困難なケースもあるので事前に所轄の警察署に相談して工事することをお勧めします。

変更承認申請

変更承認申請とは公安委員会(警察)に対してあらかじめ承認を得る必要がある変更のことです。
風営法の要件に合致している構造に変更を加えるので、イメージとしては新規での許可に近いものとなります。そのため、検査を受けて承認を得るまでその部分は営業をしてはいけません。

変更承認申請が必要な変更
  • 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第14号に規定する大規模の修繕又は同条第15号に規定する大規模の模様替に該当する変更
  • 客室の位置、数又は床面積の変更
  • 壁、ふすまその他営業所の内部を仕切るための設備の変更
  • 営業の方法の変更に係る構造又は設備の変更

上記のような変更を行う際にはまず、所轄の警察署や専門家に相談しましょう。変更承認申請が必要な工事を行う場合は、変更承認申請が受理されてから工事を行いましょう。そうしないと工事が完了して風営法の要件に合致しないとなった場合は無承認変更となってしまいます。

スケジュール

変更承認申請→変更工事→検査→承認通知→通知書交付→営業開始という流れになります。
変更工事が完了してから検査となりますが、検査~承認通知の交付までは概ね10日前後かかります。
その間は変更部分に関しては営業することがでいないことを考慮してスケジュールを立てましょう。

届出や申請のいらない変更

下記の変更の場合は届出も申請も必要ありません。

・割れたガラスや破れた壁紙などの現状回復
・従前と同じスペックの電球やスピーカーなどの設備の更新
・5号営業におけるゲーム機のソフトウェアのみの交換
・見通しを妨げない程度のテーブルや椅子の配置の変更

最後に

変更くらい自由にさせろよと言いたいところですが、最初に許可を受けておいて勝手に変更されてしまうと構造要件を定めた許可制度が骨抜きとなってしまいます。
無断で変更を行って発覚した場合は、「無承認変更」となり、風営法で2番目に重い罪である1年以下の懲役若しくは100万以下の罰金又は併科となっており、場合によっては営業許可取消しまでありえます。
近年、無承認変更に対しては警察の監視の目が強化されているように感じます。
知らず知らずのうちに無承認変更となっていたというケースもありますので、工事を行う際などはまず事前に所轄の警察署や専門家に相談しましょう。